保護活動

4月になったら猫は

姉御から猫の去勢・不妊手術の重要性を聞かされた僕たちだったが、すぐに行動に移すのは難しかった。

この頃はまだ姉御とそれほど頻繁に連絡を取り合っていなかったし、お互いに忙しいこともあり駐車場の猫たちにご飯をあげるので精一杯だったからだ。

しかし、僕たちがどんなに忙しくても月日は過ぎる。

そして4月になり、猫たちは発情期を迎えてしまった。

少し汗ばむような陽気が続いたせいか、猫たちも次第に活動的になり、チャトラに至っては今までに聞いたことが無いような鳴き声をあげるようになった。

心なしか食欲も増していて、いつも以上にご飯やオヤツをせがまれる羽目に。

そんなある日のこと、姉御から衝撃的な話を聞かされる。

トラちゃんとチャトラが交尾しているのを見かけたとのこと。

猫は人間とは違って、交尾すればかなりの高確率で妊娠するらしい。

さらに猫は複数のオスの子どもを妊娠するそうなので、おそらくトラちゃんはクロちゃんとも交尾して妊娠しているのではないか、と姉御から聞かされた。

姉御は去勢・不妊手術推進派ではあるものの、お腹に宿った命を堕胎するのは気が進まないそうで、もう1か月ほどトラちゃんの様子を見て、妊娠していたら出産後に手術をするつもりだと言っていた。

僕たちも姉御の意見に異論はなく、しばらくはトラちゃんの様子を見ることに。

こんなやり取りがあった数週間後、トラちゃんのお腹が大きくなっていることに気付くのだった…

 

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