保護活動

子猫たちのゆくえ

一家4人で僕たちの前に現れたリスザル。

推定3~4ヵ月の子猫たちは可愛い盛りで、見ているだけで心が和んでしまう。

しかし、野良の世界は子猫には過酷なので、生き残って成猫に育つのは難しいかもしれない。

無邪気に戯れる子猫たちを眺めながら、僕たちは途方に暮れるのだった。

メスのシマコとウズラ、オスのコリスの3匹の子猫は、僕たちの不安とは裏腹にすくすくと育っていった。

初めて子猫たちを見かけてから2週間ほど経ったある日、姉御が知り合いの女性と一緒にパチンコ店の駐車場にやってきた。

その女性(Aさん)は猫が好きで、3匹ほど保護した野良猫を家へ迎えているらしい。

それほどの猫好きなので、姉御がAさんをパチンコ店の駐車場へと連れてきてくれたのだった。

子猫たちと対面したAさんは「可愛い!」を連発したうえ、子猫3匹の迎え入れを快諾してくれた。

子猫の受け入れは近日中とのことだったので、僕たちは急いで子猫の捕獲に備えることに。

ただし、姉御はすぐに全員を捕獲してしまうのには反対した。

理由は子猫がいなくなってしまうと、リスザルが再び発情期を迎えて妊娠してしまうおそれがあるからだった。

もしリスザルが妊娠してしまったら、再び出産や子育てのツラさをリスザルに味わせてしまうことになる。

さらに子猫の里親を探すのも、今回ほど上手くはいかないだろう。

それを考えれば、姉御の言うとおり1匹残して、リスザルが発情期を迎える前に不妊手術を済ませるのが最善だと思った。

そこでメスのウズラとシマコのみを捕獲して、コリスはリスザルと一緒に居させることになった。

こうしてウズラとシマコは新たな家へと旅立ち、リスザルとコリスの2人家族が駐車場に残ったのだった。

 

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