保護活動

トラちゃん、母になる。

妊娠したトラちゃんのお腹は日増しに大きくなり、いよいよ臨月かという段階を迎えていた。

食欲も旺盛で体調はそれほど悪くなさそうだったが、無事に出産できるかどうか僕たちの心配は尽きなかった。

そこでプロの猫保護活動家である姉御に相談したところ、トラちゃんは至って健康そうで出産も問題ないだろうとのこと。

しかし、もし無事に出産できたとしても、しばらくは子育てに忙しくてトラちゃんと会えない日が続くだろうと言われた。

トラちゃんに会えなくなるのは少し寂しいが、無事に出産と子育てをしてくれることが第一だと思い、僕たちはトラちゃんを静かに見守ることにした。

トラちゃんのお腹がはちきれんばかりに膨らんでから数日、ついに出産が終わったのかお腹がすっきりとしたトラちゃんが現れた。

妊娠の後のせいかお腹の皮膚は弛んだままだったが、元気そうにご飯を食べる姿に僕たちはホッとしたのだった。

トラちゃんがどんな子猫を何匹くらい産んだのか興味は尽きなかったものの、猫の習性として子猫は安全な場所に隠しているそうなので、僕たちが子猫を確認することはできなかった。

姉御にも話を聞いてみたが、やはり子猫を確認するのは難しいとのことで、トラちゃんが子猫を餌場に連れてくるまでは見守るほかないとのことだった。

そんな見守りの日々の中で疑問に思ったのが、あまりトラちゃんが子育てしている様子が無かったことだ。

出産前と変わらない様子でくつろいでおり、およそ子育てに忙しい雰囲気ではなかった。

こうなると子猫の無事が心配で、ひょっとしたらトラちゃんは死産だったのでは?という不安すら湧き上がるほどだった。

もしくはトラちゃんに母性が不足していて、育児放棄をしているという可能性もある。

いずれにしても、トラちゃんが子猫を連れてくるまでは、やきもきとした日々が続くのだった。

 

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